救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

訪米報告と米朝首脳会談?東京連続集会101



◆核・ミサイルで厳しく責めると、先に拉致で交渉してくる

島田 リビア問題と拉致問題の関係に触れたいんですが、リビアの場合核計画の完全放棄だけでなく化学兵器の完全廃棄とテロの問題の清算も行われています。簡単に言うと、リビア人がパンナム機を爆破した事件の責任をリビアがとって、被害者家族にお金を払うということを同時にやったのですが、当時リビアとの交渉を途中から担当したNSCのロバート・ジョゼフという人にも、他の人がニューヨークに行っている間に私はワシントンに残り、私とスーザン・古森さんとで会いに行って経緯を聞きました。
西岡 この人はとても重要な人です。ロバート・ジョゼフという人が実はリビアに対して核放棄交渉をやった人です。リビア方式を知りたいならロバート・ジョゼフさんのところに行かなければならないのに、島田さんはそういうことを知っていたから会いに行ったのですが、ジョゼフさんは「俺のところに来なければならないのに外国人で来たのは島田だけだ」ということで、これから聞ける話はなかなか日本では聞けない話なのでお願いします。
島田 その「リビア方式」について今発売中の「月刊正論」に書いたのですが、さらにその倍の分量で、ジョゼフから聞いた話も含めて1週間後に発売される「月刊Hanada」に書きました。
 リビアは最後まで、核・ミサイルの問題は粘って、ごまかして、放棄せずにすむように小細工を弄しました。そしてテロの清算に先に応じてきた。ここがポイントで、やはりテロの清算の方が解決が楽なんです。
 リビアの場合で言うと、パンナム機の犠牲者に27億ドル払いました。
西岡 パンナム機に爆弾をしかけたのです。大韓航空機爆破事件と同じです。
島田 270人が亡くなりました。従って核・ミサイル問題で厳しく北朝鮮を追及すればするほど、北朝鮮としてはとりあえずまずテロの問題、拉致というのは人権問題であると同時にテロですから、そっちの問題を先に解決させて、あわよくば制裁をかなり解除しようとする方向に北が出てくる可能性が私は高いと思うので、従って拉致問題を解決させるためにも、核・ミサイルで厳しく責め続けなければならない。
 リビアの場合は実際そうだったのです。そういうケースがあるわけです。
西岡 先ほど、古森さんが今のことと関係する重要なことをおっしゃいました。「北朝鮮はリビア方式」は受け入れられないと言った。そしたらトランプ大統領が「リビア方式はしない」と言った。しかし、北朝鮮のすべての大量破壊兵器の廃棄を求め続けている。
 今島田さんが言った「リビア方式」というのは、2003年に起きた取引のことを言っているんですが、トランプ大統領が言ったのは、先ほどの古森さんの話を要約すると、2003年に起きたことだけじゃなくて、2011年に起きたこと(カダフィ暗殺)も含めてリビア方式という言い方をした。
島田 トランプ氏がNATOの代表との会談の後の記者懇談で話したもので、全部見ましたが、2003年の「リビア方式」のついては明らかに知りませんね。細かいことについては。知らないまま色々言っているので、混乱しているんです。だから報道も混乱しているんです。
 大統領というのは細かいことを知らなくてもいいんです。基本姿勢がしっかりしていればいい。トランプ氏はリビアに関してファクト(事実)の面で混乱しているんですが、姿勢は明確で、北朝鮮に対して核をきちんと廃棄するなら見返りを出してあげるよ。だけど北がもし会談に応じてこないのなら、次のステップに行かざるをえない、と。
 トランプが言ったのはそういうことです。だからボルトンにアドバイスを貰って、そこは進めていこうということです。


  
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