米朝協議と拉致問題?東京連続集会102
◆忠誠心はないが、恐怖を与えて独裁統治している
司会(平田救う会事務局長) 今家族の皆さんから、金正恩は本当に独裁をしているのかという質問がありましたが、どうですか。
西岡力(救う会会長)
彼は若い指導者ですが、金正日が作ったシステムがあります。すべての決済は金正恩のサインがなければできないというシステムです。軍部という存在はありません。軍の中に党の監視があり、すべて彼の所に報告が上がります。
先ほど紹介した、最近まで北朝鮮にいた太栄浩(テ・ヨンホ)さんの本を読むと、金正日時代よりももっと特殊とあります。金正恩がスッポンの養殖場に行ったらスッポンが死んでいた。怒って、帰りの車の中で、「支配人を殺せ」と言ったそうです。
恐怖を与えて、自分が若いからばかにしてるんだろうとということに対して、そういうことをする。軍の幹部も相当替えています。個人が独裁するシステムができているんです。
黄長●(●は火へんに華、ファン・ジャンヨプ、元北朝鮮書記)さんは、後継者は誰かという質問に、「そんなばかなことを俺に聞くな。中学生が継いでもあのシステムがある間は大丈夫だ」と。
しかし、失敗はしています。人民の生活不安はあります。ただ、最近分かってきたことは、そのシステムを動かしているのは組織指導部ですが、その組織指導部でも彼は人を替えています。金正日が任命した人たちをどんどん排除して、金正恩の側近に入れ替えている。それを指導しているのは与正(ヨジョン)さんという妹です。
恐怖が支配していて、下の人はこう言っているそうです。「太陽には近づくと焼け死ぬ。遠すぎると寒くて死んでしまう。適当な距離を置かなければいけない」と。みんなそう言って面従腹背している点では忠誠心はないんですが、力がないということではない、ということです。