拉致問題の現在?なぜ今チャンスと言えるのか 東京連続集会103
◆韓国の銀行・財閥にも制裁をかけられる米愛国者法
島田 一番強烈なものが愛国者法301条というものです。これはテロ支援国家に対して金融的な支援をしている疑いがある金融機関に対しては制裁発動をしていいというものです。
本来刑事裁判等の大原則は、「疑わしきは罰せず」ですが、疑わしければ罰していい、と。それに対して間違いだと金融機関が裁判を起こしていますが、「愛国者法301条にのっとって政府は罰したのだ」のでこれはOKですよと言える。そういう強烈な法律があるわけです。
従って場合によっては韓国の金融機関からホテル代などの現金がいっぱいいっているようですが、金融機関を通していくのもそういう法律を使って制裁発動できる。要するにニューヨークの金融市場で商売をさせない。
西岡 ドル取引ができなくなりますね。国際決済はほとんどドルで行われていますので、ドル取引ができなくなると言われた瞬間に、かつてマカオの銀行(バンコ・デルタ・アジア)では取り付け騒ぎが起きた。それはブッシュ政権の時に起きたことですが、そういうことをアメリカが、しかも「疑わしい」というだけでやってもいいという法律がある。
島田 (2005年に)いきなりマカオのバンコ・デルタ・アジアに愛国者法を適用して金融制裁した。その時の財務省の担当者の一人がルッジェーロで、今NECの北朝鮮局長になっています。金融制裁のノウハウを一番よく知っている。そして法律を援用してきちんと反論できる人間を北朝鮮担当局長として使っている。そういう体制になっています。
西岡 それはアメリカの判断でできるわけです。疑わしいと判断すればいいことになっています。そして韓国の銀行にも制裁をかけることができる。その権限を持っている財務省が言ってきたというところです。直接持っていっているのが一部あるかもしれません。しかしアメリカはかなり厳しくやっていて、金正恩がほっと一息つけるところまではいっていない。