国際セミナー「激動する朝鮮半島情勢の下で拉致被害者救出を考える」全報告
◆今が一番、解決の糸口をつかめるのではないか
山谷えり子(拉致議連会長代行、元拉致問題担当大臣、参議院議員)
皆様こんにちは。すべての被害者の即時一括帰国という強い思いを持って、こうしてお集まりいただきありがとうございます。
今日東京は寒いですが、北朝鮮はもっと寒いだろう。どうしていらっしゃるのかと思いますと、つらくて、申し訳なくてたまりません。「激動する朝鮮半島情勢の下で」と書いてありますが、北朝鮮をめぐる情勢は大きく動いています。
長い間、家族会・救う会・拉致議連として行動してきましたが、今が一番、解決の糸口をつかめるのではないか、そういう感じを皆が持っていると思います。超党派で一致団結しながら、アメリカ、国連などにも毎年、あるいは年に何度も出向いてきました。
アメリカではスネドン失踪決議が先日上院で採択され、上下両院の決議となりました。中国雲南省で失踪されたスネドンさんが拉致されたのではないか、しっかりと調査しようという決議が採択されたところです。
古屋会長、塚田事務局長を始め、何度も訪米をした成果だと思っています。今年の5月には国連で政府主催のシンポジウムが行われましたが、これまでとは全く反応が違いました。アメリカのメディアを初めとして、世界のメディアが多数来ていました。
北朝鮮の人権侵害、そして拉致問題について、皆さんの理解が非常に進んでいます。まさにこの時です。しかし今、飯塚繁雄代表がおっしゃられたように、前のめりになったり、焦ったりしてはまた違う方向に行ってしまう。だからこそ国際社会、そして日米の連携を密にして圧力をかけつづけながら、すべての被害者の即時一括帰国の解決を作っていかなければなりません。
菅官房長官・拉致問題担当大臣は、ずっと官邸で情報収集・分析に、総理と共に当たってこられました。私たちは長年戦ってきましたが、被害者全員が母国の土を一日も早く踏めるように頑張っていきたいと思います。今日はどうもありがとうございました(拍手)。
西岡 政府を代表して、ご多忙の中かけつけてくださいました菅官房長官・拉致問題担当大臣にお願いいたします(拍手)。