国際セミナー「激動する朝鮮半島情勢の下で拉致被害者救出を考える」全報告
◆「金正恩も最後の手段には物理的手段があることを分かっている」
金聖玟(自由北朝鮮放送代表、脱北者)
これは私がきちんと記録をとったので、ポッティンジャーさんたちが言ったことを自信を持ってお伝えできますが、「トランプ大統領が北朝鮮の意図を知らずに軍事演習中止措置をとったのではない。北朝鮮の終戦宣言と平和協定要求が罠であることも分かっている。彼らは平和協定締結を通じて核保有国の地位を合法化し、韓米同盟を分裂させ、ひいては北朝鮮主導の統一まで夢見ているのだ。同時に北朝鮮による挑発が起きたとき、米軍の韓国支援の法的に制限できる点、在韓米軍撤収までも念頭に置いていることも我々はちゃんと理解している」。
さらにポッティンジャー上級部長は、「金正恩が優れた交渉者であるなら非核化で意味のある何かを見せなければならない。金正恩も国際関係の最後の手段には物理的手段があるという点を分かっているはずだ」と言いました。そして彼は、「アメリカが世界で一番最初に信用カードを作った」、「アメリカは信用を重視している」と言いました。
もちろん金正恩が体制の命綱とも言える核を放棄することはありえません。むしろ、「韓半島全体の非核化」ということを言いだして在韓米軍の撤収、戦略兵器の搬入禁止などを主張しています。
従って金正恩除去のような物理的手段に直面するしかないのです。このような意味で金正恩がいない北朝鮮はそれほど遠い未来のことではなく、皆さん方の息子や娘、家族の方々を胸に抱きしめる日はそんなに遠いことではないと思います。