国際セミナー「激動する朝鮮半島情勢の下で拉致被害者救出を考える」全報告
◆拉致に関する放送も北朝鮮に向けて続けている
金聖玟(自由北朝鮮放送代表、脱北者)
先ほど申し上げましたが、私が脳腫瘍の手術をして入院している間も、わが放送局は1日1時間の放送を続けてきました。その中で毎週、土曜日と日曜日に15分ずつ、「西岡教授の拉致の話」という番組もあります。また毎日3分程度、日本政府の拉致に関するメッセージも送っています。財政的に支援をしてくださいました日本政府、そして日本から我々に寄付をしてくださいました自由北韓放送の寄付者の皆さんに深く感謝申し上げます。
今年9月からは米国務省の支援を得て、現在の1日4時間の放送をする準備をしてきました。1月1日から1日4時間の放送が始まります。新しいスタジオを作りました。皆さん方にも是非来ていただいて録音し、放送をしたいと思っています。日本政府のメッセージだけではなく、ここにいらっしゃる家族のメッセージも録音して北に送りたいと思っています。そして1日でも早く皆さんの息子さんや兄弟たちが家族のもとに帰って来ることを望んでいます。
韓国の中の金正恩に追従する勢力については公開的に批判をしています。「お前たちは日本野郎の手先なのか」と言われます。私たちはそれに対して、「日本と一緒になって何が悪い」と答えています。
北朝鮮当局による色々な蛮行の中で最も深刻なものは外国人拉致です。その問題について自由北韓放送はこれからも努力していくのだ、と主張しています。
このような自由北韓放送は皆さんの同志であるということを覚えておいていただきたいと思っています。私たちと共に、知恵を合わせて拉致被害者を助けようではないですか。彼らを助けるためにも金正恩体制を倒そうではありませんか。ありがとうございました(拍手)。
島田 金聖玟さんは病気から復帰されて大変だったのですが、このセミナーにも毎年出ていただいた惠谷治さんは今年膵臓癌で他界されました。横田早紀江さんが来ておられますが、横田滋さんは自ら食物を摂取できない大変厳しい状態ですが、頭の方ははっきりしておられ、めぐみさんが帰ってこられれば十分意思疎通はできます。文字通り体力勝負で頑張っておられます。
今金聖玟さんの話の中にも、訪米中の様々な知見が披露されましたが、アメリカの北朝鮮政策が専門の古森義久さんが来てくださいました。宜しくお願いいたします。