救う会全国協議会

〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
TEL:03-3946-5780 FAX:03-3946-5784 info@sukuukai.jp

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

2回目の米朝首脳会談と北朝鮮内部事情-東京連続集会報告



◆制裁は少しでも緩和すると、静かななだれのように緩和に向かってしまう

島田洋一(救う会副会長、福井県立大学教授)
 今、「現在の核」より「未来の核」が優先という話でした。その人がどういう人か知りませんが、よく国務省の宥和派が使ってきた言葉です。例えばクリントン政権の時に例の「枠組み合意」というのをやりましたが、あの時も北朝鮮が持っている「現在の核」よりも、とにかくこれ以上作らせないことがまず第一だとしていました。
 そしてクリントン政権は既に北が持っているであろう核を「ブッシュの核」と呼び、これはブッシュの親父の方ですが、要するに自分の政権の前に作られてしまったものということで、クリントン政権の時には止めましたと。これがまず業績になるという発想です。
 その関連で言うと、現在持っている北朝鮮の核をまず出せというのが一番大事なはずなんですが、そこは置いておいて、増産を止めるというのはいはば国務省的な発想ということになります。これでは危ないことになると思いますが、北朝鮮問題を考える際に、対イラン政策との兼ね合いが大事で、これはボルトンさんが以前から強調していることです。
 だからボルトン氏が制裁解除に反対している大きな理由は、イランに対して経済制裁をもっと強める。イランや北朝鮮の核開発が進んでいるわけですが、北に対して緩和したりすると、イランに対する制裁も、論理的には弱くなるので、北への制裁を弱めてはいけない、と。
 そして一旦緩めると、イランに対しても相当な制裁があったのに、オバマの時にいい加減な合意をして安保理制裁がとれてしまった。イランが違反していることが分かったら、直ちに制裁を元に戻すと言っていましたが、一旦解除すると中国、ロシアが絶対に制裁には反対します。そして本当にイランが違反しているのかどうかまず調査委員会を立ち上げるべきだ、と。それで時間を稼がれる。ごまかされるということになります。
 一部でも制裁を緩和すると、雰囲気的にアメリカは緩める方向に行ったのだなと、じゃあごまかしても厳しく追及されないのではないかとなります。現在でも韓国、中国、ロシアが制裁を守っていないわけですから、アメリカがちょっと緩め始めると、静かななだれのように制裁解除が進んでしまう。警戒しなければならないことだと思います。


  
■ サイト内検索 ■


■あなたにも出来る救出運動■
あなたにもできること

 ■ アニメ「めぐみ」 ■ 

■ 書 籍 ■