救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会の新運動方針と米朝首脳会談-東京連続集会報告



◆合意できなかったのは日本のせいに

西岡 力(救う会会長、モラロジー研究所教授)
 それで、「寧辺にはプルトニウムと濃縮ウランの工場があります。それをやめるんです。もう核の増産はしません。次は今持っている核を廃棄するかどうか議論しましょう」と。「少なくとも増産はしない。テロリストに渡したりもしない」と言えばトランプが喜ぶはずだった。
 経済制裁が大変効いていて、国内で不満が高まっているから軍事以外の制裁を解除しよう、と言ったのですが、それにはB案、C案があって、トランプがだめだと言ったら半分くらいはやろうとしていたようです。それも後で島田さんに聞きます。
 しかしとにかく寧辺だけしか出さなかった。そしたらアメリカが別のものを出したので驚いた。北朝鮮の外務大臣が深夜に記者会見した時も、「我々が寧辺を出したらもう一つの施設をアメリカが出して、それでまとまらなかった」と。
 つまり私は今回の会談について言うと、金正恩氏がトランプ大統領が持っている情報を見誤った。だませると思ったけどだませなかった。
 しかし、帰ってからも「失敗だ」とは言っていません。決裂した後北朝鮮が採る道は2つかなと思っていました。一つはアメリカを批判する。「ここまで呼んでおいて制裁を緩めないのはけしからん。また核実験するぞ」という道もあったんですが、それはしなかった。
 「会談は成功だった」と言う。今日の労働新聞で、「ずるがしこい島国の野蛮人たちは天罰をまぬがれないだろう」という個人名の評論が出ています。日本が邪魔したと。そして合意ができなかったことを初めて認めました。
 「今回のハノイで行われた第2回米朝首脳会談が成功的に行われていい結実が結ばれることを望んでやまなかった世界中は、会談が以外にも合意文なしに終わったことについて、アメリカに責任があるというふうに言っている。しかし、ただ日本だけは喜んでいる。日本がアメリカにまとわりついて邪魔をした」と。
 アメリカ批判よりも日本批判が多い。「安倍のやから」とか、「拉致を持ち出した」とも言っています。これをどう評価するかは、今後の日朝関係を考える際の課題になると思いますが、とにかく今回、アメリカの情報を見誤ったので、金正恩は一度帰って、体制の立て直しをすると思います。
 濃縮ウラニウム施設が他に3つあるのか4つあるのか。そしてそれがアメリカにどこまでばれているのか。アメリカがどこまで知っているかを分からないで交渉したら負ける。今回、アメリカの情報機関の能力を甘く見たので負けた。
 しかし、パイプはつないである。何か新しいカードを出して、制裁を緩めなくてはならない。そこで大陸間弾道弾を持ち出してくるかもしれない。そして要求を下げて南北経済交流と言ってくるかもしれない。ただ北朝鮮は経済制裁が効いていて困っているのでアメリカとの会談を切る方向には向かっていない、ということが言えます。
 それでここで日本批判をしてきた。これをどう見るか。これは今後の課題ですが、今の段階で言えるのは、会談が決裂した第一の理由は北朝鮮がアメリカの情報能力を甘く見て、これで通るだろうと思ってあまりにも高い要求を出したことです。


  
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