家族会・救う会の新運動方針と米朝首脳会談-東京連続集会報告
◆日本を批判しながら賠償を求めた北朝鮮の論説
西岡 力(救う会会長、モラロジー研究所教授)
そして最後に、今日の北朝鮮の論説、NHKはもう5時のニュースで報道していましたが、「合意ができなかった。世界が失望している。日本だけが喜んでる」と言って、「周辺に不快感と害毒だけを及ぼす日本という国が永遠に隣にいなくて、孤独に生きていけばいいとなって創造主が大陸から離して、太平洋に浮かばせたのは正しかった。一理ある」と(笑)。
「しかし安倍のやからは、今こそ日本が立ち上がって、橋をかけなければならないと言って恥知らずにも平壌の門をたたいて、見るだけでも血が逆流するようなその憎らしい顔をなぜ我々が見なくてはならないのか。私たちの視野にそのいやらしい顔が入ってくるようにするな」。
「私たちの相手をするなら、今まで犯した罪があまりにも大きくて、アメリカにくっついている小人にすぎない奴は相手にできない。日本の中にぎっしりつまっている泥水をきれいに吐き出さない限り、過去の罪悪を十分に賠償して軍事大国化の翼をたたまない限り、私たちと共存する夢を見てはならない」。
でも最後に、「限り」と条件をつけています。相手にせずで終わってはいない。日本は太平洋に行ってよかったとか、孤立しているとか、害毒とか言って、「顔も見たくない」のであればそこで終わればいいのに、最後に過去の罪悪を十分に賠償して軍事大国化の翼をたたまない限り、私たちと共存する夢を見てはならない」と言っています。賠償です。
安倍総理が、「次は日本の番だ」と言った時に出た北朝鮮の反応ですが、厳しく批判をしつつ、批判だけに終わっていない。本当に賠償する気があるのかどうかについて、こちらの様子を見ようとしているのかもしれない。
もちろん労働新聞の中で、個人の名前で出す評論はレベルが低いんです。社説はレベルが高いし、政府の声明はもっと高いわけです。低い所で、合意ができなかったことをちょっと書いて、「日本だけが世界中で喜んでいる」としながら、その日本が「平壌の門をたたいている」。「お前なんか入れてやらない。顔もみたくない」と言いながら、顔を見る条件が賠償だ、と。今日出た論説です。
そして最後に、「いつまでも蚊帳の外に座って歴史から消えていく瞬間を待つことが捨てられた日本の運命なのだ」と。その前に、「賠償しない限り、共存する夢を見てはならない」と言っており、賠償すれば夢が見れると一行書いてある。
反応が何もないということではなく、気にはしているということなのかなと思います。