家族会・救う会の新運動方針と米朝首脳会談-東京連続集会報告
◆どういう人格を持った人がどうやって拉致されたのか
西岡 力(救う会会長、モラロジー研究所教授)
今島田さんが指摘した対米の働きかけは続けていかねけらばならない課題の一つで、5月に家族会、救う会、拉致議連で訪米することを今検討しています。
運動方針についてもう少しだけ説明をします。運動方針の中の「重点項目」を4つ作りました。去年は2つでした。ブルーリボン普及とアニメ「めぐみ」学校上映拡大の2つでしたが、3つ目に「被害者一人ひとりに思いを寄せる活動」を入れました。
アニメ「めぐみ」は大変よくできているのですが、例えば熊本でアニメ「めぐみ」だけを見せて中学生に作文を書かせるのはどうか。熊本県には松木薫さんという認定被害者がいるわけです。
熊本県議会の拉致議連に呼ばれた時にそんな話をしたら、「議連で松木薫さんのパンフレットを作りましょう」と言ってくれて、熊本県教育委員会に働きかけて、去年「熊本の拉致被害者 松木薫さん」というパンフレットが熊本県発行でできました。これは熊本県庁のホームページからダウンロードできます。アニメ「めぐみ」を見せた後、このパンフレットを活用しています。
鳥取県は、漫画を作りました。「県内版拉致問題啓発小冊子」というもので、松本京子さんだけでなく、県内の特定失踪者の話もあります。
さらにアニメ「めぐみ」も元々は漫画だったのです。「漫画アクション」に連載されたのですが、その後田口八重子さんと耕一郎さんを主人公とした「母が拉致された時僕はまだ1歳だった」というコミックが連載されました。これもよくできていて、今も双葉文庫の文庫本の漫画のコミックとして買うことができます。
埼玉県でアニメ「めぐみ」をやるんだったら、田口さんのことも分かりやすいこういうものがあるから活用してほしい、と。そしてできれば、それ以外の家族会のメンバーについても、アニメ「めぐみ」のように、拉致される前はどういう生活をしていたのか、その思い出を具体的にして、こういう人格を持った人がこうやって拉致されていって未だに帰ってこられないということが分かるような活動が必要ではないか。