全拉致被害者の即時一括帰国を実現せよ!国民大集会報告
◆続けて2回の訪米で我々と米国の考え方に差異がないことを確認
横田拓也(横田めぐみ弟、家族会事務局長)
皆様こんにちは。日頃より、「北朝鮮による拉致問題」に対しまして深いご理解と多大なるご支援を頂きまして誠に有難うございます。
本日、本来であれば飯塚代表がご挨拶いたすところですが、ご本人の体調が宜くないため、本日の国民大集会は欠席させて頂いております。また、元代表であり私の父でもある横田滋は昨年4月から今日まで入院しているため、先回に続き本日の集会を欠席させて頂いている事をお詫び申し上げます。「親世代」にとって、正に残された時間が無い事を痛切に感じるところです。
先程お話がありました通り、本日の国民大集会ではこれまで皆様にご署名頂いた用紙を展示させて頂いております。数にして1341万筆以上の署名を頂いています。私達が苦しい闘いの中で、励ましの声やこうした温かい署名を頂く事でどれだけ助けられたか分かりません。改めて心よりお礼申し上げます。
今回、署名用紙を展示させて頂いた経緯を申し上げますと、家族会並びに各地区の救う会のメンバーに「私達が署名した用紙は一体どの様に反映されているのか?」、「署名用紙はどこにあるのか?」と言ったお問合せを数多く頂いた事、また限られた時間の中で闘っている「親世代」の立場からどうしてもこの正念場のタイミングで皆様に目に触れて頂き、感謝の気持ちをお伝えすると共に、今一度共に闘っている事を共有させて頂くために、無理を申し上げて展示して頂きました。この闘いの志を改めて北朝鮮に向けたいと思います。
今年2月17日に、家族会・救う会の合同会議を開催致しました。この場で、家族会代表・救う会会長の直筆の連名で、金正恩委員長宛のメッセージを作成し、公開させて頂きました。
全拉致被害者の即時一括帰国を求めている事を改めて記し、その場合に帰国した者達から秘密を聞き出したりはしない事、そして日朝国交正常化交渉に反対をしない事を記しました。
個人の立場では、何故加害者に対して下手に出なくてはならないのかと言う気持ちはありますし、「皆さんからはもっと本音で怒りの気持ちを前面に出して訴えるべきだ」との声も頂きました。それでも私達はこのトーンの文書に纏めました。何としてでも交渉ムードが醸成出来ているこのタイミングで、ゴールである拉致被害者の帰国に繋げるべく判断をした次第です。多くの思いはあるかとは思いますが、どうか私達の苦しい胸の内を察して頂ければと思います。
今月5月のゴールデンウィークに訪米をして参りました。5月2日?5月5日に掛けてワシントンDCへ左藤内閣府副大臣・拉致議連・家族会・救う会で訪米しました。
国務省のビーガン北朝鮮政策特別代表、NSC(国家安全保障会議)のポッティンジャー大統領次席補佐官他の方と面会し、米朝首脳会談で拉致問題を取り上げて頂いた事へのお礼をお伝えすると共に、今後も拉致問題をはじめとする人権問題が解決するまで制裁緩和をしてはならない事を訴えて参りました。米国の考え方は我々のそれと差異が無い事を確認出来ました。
5月10日?5月12日に掛けてニューヨークの国連本部ビル内で日本・米国・オーストラリア・EU共催の国際シンポジウムに参加し、日本以外の被害者家族と共に拉致問題をはじめとする人権問題の解決が必要である事を訴えて参りました。菅官房長官にもご出席頂き、日本政府の力強い立場を発信して頂きました。
今後、日朝間の交渉や首脳会談があるかもしれません。どうか全拉致被害者の即時一括帰国という北朝鮮への要求の水準を下げることなく、強い交渉に臨んで頂きたいと思います。
正に正念場です。どうか最後まで皆様からの多大なるご支援を頂けますよう宜しくお願い申し上げます。有難うございました(拍手)。
櫻井 次に拉致議連の会長で、元拉致問題担当大臣の古屋圭司さんにお願いいたします(拍手)。