訪米報告と米大統領面会報告、最新情勢報告-東京連続集会106
◆大量破壊兵器で米国などを脅したりテロリストに渡すことを防ぐ
西岡力(救う会会長)
普通、戦争は国家と国家がしますが、同時多発テロはあまりにも被害が大きかったから「テロとの戦争」と言った。アルカイダという犯罪組織に対して軍を出すところまでアメリカは決断して、戦争に入ったわけです。
最初はアフガニスタンと戦争になった。そこにアルカイダの基地があるのではないかということで。それは勝利に終わった。そして2002年1月に、ブッシュ大統領が、「この戦争は長く続く。任期中に終わらないかもしれない。ターゲットは2つある。1つはテロリストとその基地を叩いて、正義の審判を下すことだ」と。それがアフガニスタンとの戦争だった。アルカイダの基地があった。
しかし、2つ目のターゲットがある。それはテロ支援国家が大量破壊兵器を持って、アメリカやアメリカの同盟国を脅かしたり、大量破壊兵器をテロリストに渡すことを防ぐことだ、と。そのテロ支援国家として3か国を挙げた。北朝鮮とイランとイラクです。
つまり北朝鮮が核武装することを、戦争をしても防ぐと言った。北朝鮮を倒すことが目的だとは言いませんでしたが、北朝鮮とイランとイラクが大量破壊兵器を持つことを、戦争をしても防ぐ、と。
なぜ北朝鮮がそこに入ったのか。アルカイダとのつながりはなかったわけです。それは先ほど出たボルトン氏や2002年10月に平壌を訪問したケリー国務次官から私は直接聞きましたが、「テロとの戦争」が始まった後、米軍はパキスタンに入り、パキスタンからアフガニスタンを攻撃したのですが、パキスタンは事実上アメリカの同盟国になった。