訪米報告と米大統領面会報告、最新情勢報告-東京連続集会106
◆逆に制裁を訴えた家族会はアメリカに歓迎された
西岡力(救う会会長)
だから我々が2003年に訪米した時、大変待遇がよかった。上院の院内総務にも会えたし、下院の議長にも会えた。会えなかったのはブッシュ大統領だけですが、大統領にはその後会えた。
それほど待遇がよかったのは、アメリカから見て、田中均氏が進めようとした同盟関係を無視した日朝急接近を止めたのは家族会だ、そして安倍晋三副長官だ、ということになったので、まさに中心にいたボルトンさんなどは我々と大変近くなった。
ただ同情心だけではなくて、北朝鮮という国は、国際約束を無視して核開発をしているし、拉致被害者も返さないでいるということになったわけです。アメリカはその時、「テロとの戦争」の真っただ中だったのに、家族会はアメリカに行って何を言ったのか。
普通、人質を取られている家族は、「穏便にしてください。相手を刺激したら危ないです」と言うのだけど、「北朝鮮に対して経済制裁をしてください」と言いに行った。テロと戦う時は、恐れてはいけないのです。
テロというのは軍事力ではたいしたことはないのです。殺せる人間の数はそうないですが、しかし、いつ、どこで、誰が殺されるか分からない。一番弱い人を対象にすることで政治目的を達成しようとする。相手に恐れを抱かせる。テラーというのは恐れで、そこからテロという言葉ができた。
それに対して恐れない、戦う、ということしか対処法はないんですが、家族はそうだと。拉致というテロと戦っているということです。そういうことも含めて、ボルトンさんたちは、この人たちは友人だと思ってくれた。
最終的に日朝国交正常化はうまくいきませんでした。もちろん拉致問題もありましたが、アメリカが反対したこともあった。