訪米報告と米大統領面会報告、最新情勢報告-東京連続集会106
◆アメリカのビッグディールに拉致問題と日本の経済協力が組み込まれた
西岡力(救う会会長)
私たちは、制裁と国際連携の圧力で北朝鮮を話し合いに引き出すということを政策目標にしてきた。それが一定程度実現した。もちろんその話し合いが核だけに限定されたものであれば、我々は置いていかれるわけですが、北朝鮮の行動パターンを見ると、強い圧力がかからない限り譲歩はしない。先、圧力、後、話し合いです。これは安倍総理が去年10月の国連演説で繰り返し言っていたことです。
そうしたら話し合いが始まった。そしてトランプ大統領が、その話し合いの中で拉致問題を出した。トランプ大統領も、クリントン大統領と同じように、ビッグディールと言っていますし、「北朝鮮が核をやめれば豊かな国になれる。潜在的能力はある」と言いながら、アメリカは経済支援はしないと言っている。
「シンゾーはすると言っているぞ。しかし条件は拉致だぞ」ということも含めて、トランプ大統領が、核問題のための貴重な時間を拉致問題に割いている。安倍さんとの友情とか、家族に対する同情とか人権問題というのは半分、アメリカが北朝鮮を追い込むディールの中に拉致問題と日本の経済協力が組み込まれている。
村山政権のように、拉致問題が動かなくても日本がお金を出すということはありえない。安倍というのはそんな男じゃない。日本の世論もそうだ。家族会には日本の世論がついているから、家族に会うとマスコミがこんなに報道する。
そういうことをトランプ大統領は分かった上で、北朝鮮に対するアメの役割は日本がすると言っている。日本も国際法上やるべきことが残っていると言っている。韓国にやったような、国交正常化の後の請求権資金としての経済協力はできる。アメリカは議会の反対があるからできない。