全拉致被害者の即時一括帰国を実現せよ!国民大集会報告
◆拉致問題の解決を金正恩にぶつけていく
渡辺周(立憲民主党拉致問題対策本部事務局長、幹事長代行、衆議院議員)
皆さん、こんにちは。今山谷さんからもお話がありましたが、金正恩が泣き落とし戦術を使って、とにかく情に訴える手段をとったのは異例のことです。彼にそういう人間性が残っているとは到底思えない。もし、そんな人間味が残っているのだったら、拉致問題に対しても誠実に向き合うべきです。
何よりも、北朝鮮が非常に厳しい中で、おそらく電力事情によって深夜から未明にかけて軍事パレードをやった。コロナは発生していないというけど、専門家によると兵士に発症が出ていること、死者も出ていることは明らかです。
こんな中で、まさに北朝鮮に、「あなた方が普通の国として国民の支持を得たいのならば、あるいは国際社会の仲間入りをしたいのであれば、この拉致問題はなかったとか解決した等とは言わずに、もう一度認めて対応すべきだ。その時には日本は悪いようにはしない」。
このことを菅新政権は、コロナで様々な制約がありますし、外交官の往来もままならない、国内の様々な意識啓発のためのシンポジウムもままならない中で、SMSのような新しいツールで北朝鮮にダイレクトにメッセージを心臓部にめがけてぶつけていただきたい。そのことを我々野党からも強く求めたいと思います。
残念ながら今年になって、まだ拉致の特別委員会は国会で一回も開かれていません。所信表明を受けたのが通常国会の閉会日の3日前です。この臨時国会で開かれないと、一年間に一度も審議をしないことになります。
当然北朝鮮は、日本の国会がどこまで本気かということを見ています。それだけに、皆様方に是非とも後押しを頂きたいのは、臨時国会において菅新内閣の拉致に対する姿勢はどういうことなのか、是非とも国会で堂々と議論をして、そしてその模様をSNSで北朝鮮の幹部が見られるような形で是非とも実現したいと思っています。
結びになりますが、横田滋さん、有本嘉代子さんが今年亡くなられました。4年ほど前に、私の地元の沼津市で、横田滋さん、早紀江さんにお越しをいただいてシンポジウムをさせていただきました。
たくさんの方に励ましをいただいて、その夜お送りする時に、駅の中のお寿司屋さんで一杯だけ滋さんがお酒を口にされました。心配されていた早紀江さんを横に、よほど嬉しかったのか、少しはほっとしたのかな、その時笑顔を見せていました。
娘さんと会えたら、もっと心からの笑顔を見ることができただろうに、それを見せることなく他界されたことに、我々も心から申し訳ない思いです。この悔しさを胸に、是非、弔い合戦の思いで、すべての関係する方々、鬼籍に入る方々の思いを胸に受けて、これから皆さんと共に、この拉致問題の解決を金正恩にぶつけていきたいと思います。
そのことをお約束して、党を代表しての決意とさせていただきます。頑張りましょう(拍手)。