国際会議「北朝鮮による国際的拉致の全貌と解決策」全記録
粛々と圧力を
中川昭一・自民党政調会長
私は、現在の安倍総理、石破元防衛庁長官等と共に拉致に関する実態を知り、これは政治家以前の一人の人間として、あるいは日本人として許すことのでき名犯罪行為であり、一日も早く拉致被害者全員の生還を期さなければならないと思いました。率直に言って政治の対応は遅れていました。
今日も各党から拉致問題の責任者が多数お見えですが、超党派で連携を取りながら、家族会の皆様、また救う会を初め支援組織の皆様と、子を持ち親を持つ一人として、一日も早く解決しなければならないと思い活動してきました。
安倍総理になり、3日で拉致対策本部を作りました。与党、自由民主党も早速対応して、拉致対策特命委員会を設置し、党の政策責任者である私が委員長に就任したところです。文字通り、政府・政党が一体となってこの問題に取組んでいかなければなりません。
昨日、国連の北朝鮮人権問題特別報告者であるビチットさんとじっくり話をしました。真摯に取組んでいただいていることを本当にありがたいと思っています。ビチットさんは、日本滞在中に聞いた話、特に家族のみなさんから聞いた話を1月の国連への報告書作成の参考にしていきたいとのことですので、今日の国際会議は、世界へのメッセージづくりの貴重な場になると思います。昨日もビチットさんに申し上げましたが、一番大事なことは、日本、タイ、韓国だけでなく、世界の世論を盛り上げることが北朝鮮に対する最も大きな圧力になると思います。
日本政府は、「対話と圧力」ということですが、現在は対話の道が閉ざされており、開く責任は向こう側にありますので、我々は粛々と圧力を一つひとつかけていかなければならないと思います。今日の国際会議の発言が世界へのメッセージになりますので、成果を期待しています。